Excel関数を覚える前に。FP&Aが教える「誰が見てもわかりやすい」実務の鉄則

こんにちは、がありっくです。

日々の実務、お疲れ様です。

「Excel関数をたくさん覚えなきゃ」。スキルアップを考えたとき、ついそう思ってしまいませんか?

もちろん、それらも素晴らしい技術です。しかし、事業管理(FP&A)の最前線で求められるExcelスキルは、実はもっとシンプルで、もっと本質的なところにあります。

この記事を読むとできるようになること
  • 「ミスが起きない・ミスにすぐ気づける」Excelの組み方がわかる
  • 自分だけでなく、誰が見ても10秒で構造が理解できるファイルが作れる
  • 経営陣の意思決定を「3秒」で促す、説得力のある可視化技術が身につく

この記事では、FP&Aの実務家である私が、社内で「Excelの作法」をレクチャーする際に必ず伝えているエッセンスを凝縮してお伝えします。関数マニアになる必要はありません。今日からあなたのExcelが「会社の意思決定を動かす武器」に変わる、その第一歩を踏み出しましょう。

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……さて、本題に入る前に。まずは小手調べとして、こちらのクイズに挑戦してみてください。

【クイズ】下の表を見て、「A事業とB事業、来期(FY25)に期待できるのはどちらか」を3秒で答えてください。

……いかがでしょうか?パッと見て、自信を持って答えを出すのは難しいですよね。

では、こちらならどうでしょう?

一目瞭然ですね。正解は事業B。事業Aは成長が鈍化していますが、事業Bは加速しています。

(もちろん将来のことは誰にもわからないので人によって回答は変わると思いますが、確率で言えば事業Bの方がこの先も伸びそうですよね?)

これが、私が提唱する「Excelを“使える”」の真意です。ショートカットを極めることでも、複雑なマクロを組むことでもない。本当のスキルとは、「意思決定を3秒で促す、わかりやすいExcelを作れること」なのです。

1. 数値のフォントは「等幅」が絶対条件

意外と見落とされがちですが、私が一番最初にチェックするのは「フォント」です。特に、数字の横幅が文字ごとに異なる「プロポーショナルフォント」は、実務では避けるべきです。

  • なぜ等幅フォントか: 上の画像を見てわかる通り、「1」と「2」の横幅が違うと、桁が上下で揃いません。桁が揃わないと、100万円のズレや入力ミスといった「数字の違和感」に直感的に気づけなくなるからです。
  • Excelにおすすめの定番フォント: 私のおすすめは「Meiryo UI」。WindowsとMacでの互換性が高いため、相手の環境に合わせる必要があるFP&Aにはおすすめです。

2. 色分けのプロトコル:意図を「無言」で伝える

セルの色分けは、他人が見た時に「どこを触り、どこを見てはいけないか」を伝えるインターフェースです。配色のルールは人によりますが、大切なのは「一貫性」「目立たせること」です。

  • 背景に目立つ色(例:薄い黄色): 手打ちする場所(前提条件や変数)。「ここだけ触ってね」という合図。
  • 目立つ文字色: 別シートや別ファイルからの参照など。不用意に消すと計算が壊れるという警告。※赤や青はプラス・マイナスの意味に取られることもあるため、あえて別の色を選ぶのも手です。
  • 黒文字: シート内の計算式。ここは触るべからず。

3. 数式設計:後で自分が困らないための「1セル・1アクション」

もちろん、やむを得ず長い数式を組むこともありますが、原則は「1つのセルで行う計算は1つだけ」にするのが理想です。

  • 参照と計算を分ける: 他シートから引っ張ってきた数字に、同じセルで計算を加えるのは検証性を下げます。
  • 作業列の優しさ: 1つの巨大な数式を作るより、5つの作業列を作って計算プロセスを見せる。これが、1年後の自分や後任への最大の優しさです。

4. 可視化の流儀:Z視点とグラフの選択

人間の視線は、左上から右下へ「Z」の字を描くように流れます。最も重要な結論は、視線のスタート地点か終着地点に配置しましょう。

また、「左脳で数字を追い、右脳(グラフ)でトレンドを掴む」のがFP&Aの資料の基本です。冒頭のクイズのように、3秒で判断できない表は、まだ「未完成」だと思いましょう。

このあたりは、Excelとはいえどもプレゼンテーション資料と同じ考え方ですので、プレゼンテーションスライドの作成に自信がない方はこれを機会にぜひ基礎を学ぶことをおすすめします。

5. 究極のExcelスキルは「信頼」を生む

Excelがきれいな人は、頭の中が整理されています。そして、その整ったファイルは「この数字なら信じられる」という周囲からの信頼に直結します。
FP&Aにとって、Excelは単なる計算機ではありません。あなたの思考を組織に浸透させるための、最も強力な武器なのです。


こうした「事業構造を理解し、数値で可視化する力」は、あらゆる企業で高く評価されます。今のスキルを武器に、さらに大きなフィールドで挑戦したい方は、ハイクラス特化のエージェントに相談してみるのも一つの手です。

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以上、がありっくでした!