経営企画における「バランススコアカード」の活用方法とそのメリット

2024年10月10日

こんばんは、がありっくです。

今回は、企業の経営戦略を効果的に実行するためのフレームワークである「バランススコアカード」についてです。これも経営企画/FP&Aとして重要な考え方となります

バランススコアカードとは?

バランススコアカード(BSC)は、企業の経営戦略を効果的に実行するためのフレームワークです。財務的な視点だけでなく、顧客、業務プロセス、学習と成長の4つの視点から企業の業績を評価することで、よりバランスの取れた経営を実現することができます。経営企画部門として、事業の方向性やパフォーマンスを正確に管理するために、この手法は有用です。

バランススコアカードの4つの視点

財務の視点

企業の収益性やコスト効率など、経営者にとって最も重要な指標を示します。売上高や利益率など、定量的な目標設定が行われます。

顧客の視点

顧客満足度や市場シェアの拡大を評価します。これにより、顧客が求める価値を正確に把握し、サービスや製品の向上に繋げることができます。

業務プロセスの視点

企業内部のプロセスを最適化するための指標です。生産性向上や品質管理など、業務効率を上げるための取り組みが評価されます。

学習と成長の視点

組織としての成長や従業員のスキル向上を目指します。社員の教育やキャリア開発、企業文化の醸成が中心となります。

バランススコアカードの実施方法

ステップ1: 経営戦略の明確化

まず、企業全体のビジョンやミッションを明確にし、それを基に戦略的目標を設定します。この際、財務や顧客の視点だけでなく、組織の長期的な成長を見据えた学習と成長の視点も重要です。

ステップ2: KPIの設定

次に、それぞれの視点において具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定します。これにより、各部門やプロジェクトが目標達成に向けて進捗状況を測定できるようになります。例えば、財務の視点では「営業利益率」、顧客の視点では「顧客満足度」といった指標が考えられます。

ステップ3: 定期的なモニタリング

KPIを基に進捗状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて修正を行います。経営企画部門として、適切なフィードバックループを設けることで、組織全体が同じ方向に進むことを保証できます。

バランススコアカードのメリット

経営目標の整合性向上

BSCを導入することで、企業の短期的な業績向上と長期的な成長戦略の整合性が図られます。特に、学習と成長の視点を取り入れることで、今後の人材育成やイノベーションに繋がる取り組みが企業全体で進められます。

部門間の連携強化

バランススコアカードは、各部門が個別に動くのではなく、全体の目標に向かって協力し合う環境を整えます。特に、財務と非財務の目標をバランスよく管理できるため、部門ごとのサイロ化を防ぎ、全社的な目標達成が容易になります。

経営企画部門での実例

ある企業では、バランススコアカードを導入することで、マーケティング部門と営業部門の連携が強化され、顧客満足度と売上の両面で大きな成果を上げました。特に、顧客の視点でKPIを設定し、顧客からのフィードバックを迅速に反映させることで、競争力を高めることができました。

経営企画担当者へのアドバイス

経営企画部門として、バランススコアカードを活用することで、部門横断的なコミュニケーションを促進し、全社的な目標達成を支援できます。また、導入初期には、トップマネジメントからのサポートが不可欠ですので、まずは社内での合意形成を図りましょう。

もっと詳しく知りたい方は、下記の本などがオススメです。

以上、がありっくでした。