管理会計・予算作成のコツ|簿記なしの私がFP&A(経営企画)で実践する売上予測の立て方

こんにちは、がありっくです。
いつも「がありっくぶろぐ」を覗いていただき、ありがとうございます。
ちょうど今頃、3月決算の会社では予算策定の大詰めの時期かと思います。
前回の記事では「実務で使えるExcel術」についてお話ししましたが、書いているうちに「そもそも、このExcelスキルを何のために使うのか?」という、さらに根本的なキャリアの話をしたくなりました。
それが、今日お話しする「FP&A(Financial Planning & Analysis)」という職種についてです。
「FP&A」と聞くと、なんだかエリートな財務専門職というイメージがありますよね。実際、財務部門で働く人たちは、日商簿記2級以上を当たり前に持っている人が大半です。
……ですが、実を言うと、私はその「簿記」の資格すら持っていません。
最初はコンプレックスでした。FP&Aのキャリアを歩み始めた頃は、専門用語が飛び交う会議で「なるほど…」と分かったような顔をして誤魔化し、デスクに戻ってから必死にググる毎日(笑)。
でも、現場で格闘しながら気づいたんです。経営陣が求めているのは、綺麗な仕訳を切る「記録力」ではなく、「どうすれば利益が出るか?」という問いに答えるための「設計力」なのだと。
この力は、資格勉強ではなく、実は事業の最前線の現場にこそ眠っています。
あなたはすでに「隠れFP&A」かもしれない
FP&Aのミッションを一言で言えば、「数字を分解し、意思決定の材料に変えること」です。
私は今でこそFP&Aという肩書きですが、日々やり取りする営業企画やマーケティングの皆さんがやっていることは、まさに「管理会計」そのものだと感じています。
- 営業企画:目標達成のために、売上を「商談数×成約率×単価」に分解して対策を練る
- マーケター:投資対効果(ROI)を予測し、最も効率的な予算配分を導き出す
- 店舗マネージャー:原価率の変動を見越し、利益確保のためにシフトや仕入れを調整する
もしあなたがこうした業務に携わっているなら、足りないのは専門知識ではなく、その経験を「価値」に変換する、ほんの少しの「作法」だけかもしれません。
「予算作成」の基本は、たった3つのピースを埋めること
会社から突然「来期の予算を作って」と言われても、何から手をつければいいか迷いますよね。
私が実務でやっているのは、実は非常にシンプルな3ステップです。
- ベースラインの策定:昨年の実績や直近の傾向から「何もしなくても入る数字(成り行き)」を出す
- 施策の積み上げ:新規キャンペーンや営業強化で「上乗せできる数字」を現場からヒアリングする
- リスクのバッファ:「最悪のシナリオ」を想定し、下振れ幅を計算しておく
この3つをパズルのように組み合わせるのが、予算作成の基本です。
でも、本当に難しいのはここからです。綺麗な表を作る以上に大事なのが、その数字の根拠となる「因数分解」と「現場の納得感」なんです。
ここからは、私が実践している「生きた数字」を作るための作法を深掘りします。
がありっく流:予測シミュレーションの3ステップ
新商品の売上予測を立てる際、私が実践している「エクセルの前だけで完結しない」作法を公開します。
① 売上の因数分解は「責任者の顔」が見えるまで
単に「単価×数量」で終わらせてはいけません。「営業の訪問数」なのか「Webサイトの流入数」なのか。「その数字が動かなかったとき、誰に相談しに行けばいいか(=誰が動かせるKPIか)」を明確にするまで分解します。
② 「ナリ」の予測に、現場の「温度感」を注入する
まずは過去の類似事例から、現状維持(ナリ)の予測を立てます。でも、それはあくまで素案。その数字を持って、現場に「これ、いけそう?」と聞きに行きます。現場の肌感覚という「森の視点」を借りるんです。
③ 現場には「下手(したて)」から行く
事業のことは、現場が一番知っています。だから、頭ごなしの否定は絶対にしません。もし「あれ、ロジカルに変だな?」と思っても、「なんでこうなるんですかね??」と、教えてもらうスタンスで深掘りしていきます。
矛盾に気づいたときも、「ここ間違ってますよ」ではなく、「これって、こうじゃない……ですかね?」と一緒にパズルを解くようにツッコむ。相手のリスペクトを勝ち取りつつ、本音を引き出す。
この「現場感覚がわかる」という泥臭い経験こそ、実はエリートな経理畑の人には真似できない、現場出身の強みを持つFP&Aの最大の武器なんです。
まとめ:あなたの経験は「FP&A」で化ける
「簿記も持ってないし、財務なんて無理」そう思っていた方も、少し視点が変わったのではないでしょうか。
あなたが日々、現場で格闘しながら「どうすれば目標を達成できるか」と考え、数字を分解し、チームと対話していること。そのすべてが、FP&Aという専門職の核となるスキルです。
もし、今の仕事で「数字を使って事業を動かすこと」に面白さを感じているなら、その経験を「FP&A」という軸で評価し直してみてください。キャリアの選択肢が、驚くほど外の世界に広がっていくはずです。
【ステップアップ】予算作成を「自分の武器」にするために
まずは目の前の予算作成を乗り切りたい、という方は、私が実践している具体的なExcel術も参考にしてみてください。小手先のテクニックではなく、実務ですぐに使える考え方をまとめています。
Excel関数を覚える前に。FP&Aが教える「誰が見てもわかりやすい」実務の鉄則
さらに「我流の予算作成から脱却して、一生モノのスキルを身につけたい」という方には、オンライン講座でプロの型を学んでしまうのが最短ルートです。独学で悩む時間を、一気にショートカットできます。
また、「今の自分の経験が、FP&Aとして他社でどう評価されるか」を知るだけでも、これからの仕事の向き合い方が変わります。一度プロに棚卸ししてもらうのも、将来の大きな備えになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、あえて「資格なし」という自分の弱みをさらけ出してみましたが、同じように「実務経験はあるけど自信がない」という方の背中を少しでも押せたら嬉しいです。
「自分のこの業務もFP&Aに繋がるのかな?」なんて悩みがあれば、ぜひコメントやSNSで教えてくださいね。一緒に考えていきましょう!
それでは、また次の記事でお会いしましょう。






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