AIに「答え」を求めない。15年のFP&Aが辿り着いた、AIを「部下」から「相棒」に変えるマインドセット

仕事(経営企画・FP&A)

こんにちは、がありっくです。

15年以上、経営企画の最前線で数字や社内調整と格闘してきました。

AIが登場した当初、私はそれを「ちょっと便利な検索ツール」くらいにしか思っていませんでした。ある時、採用の書類選考のフィルタリングに使ってみようと思い、AIに職務経歴書を読み込ませてみたんです。

結果は、「募集要項の年収はマッチしますが、〇〇の経験が足りません」という、ただ事実を比較しただけの味気ないものでした。

「……いや、それなら私が流し読みすれば10秒でわかるよ」

もう少し応募者のキャリアの背景を想像してくれるかと期待していた私は、少しイラッとして「なんだ、やっぱり使えないな」と思ってしまいました。でも、間違っていたのはAIではなく、私の「マインドセット」だったんです。

この記事を書いた人:がありっく

普段は事業会社で「ポンコツ経営企画部長」を自称しながら、FP&A(経営管理)の最前線で日々数字と格闘しています。

「AIを使って組織と業務の効率化をどうハックするか」を考えるのが得意です。最近、15年磨いたエクセル職人技を最新AIに瞬殺されたのをきっかけに、自分専用の「AI相棒」を自動生成するプログラムを開発しました。

もしあなたがビジネスパーソンで、日々のエクセルや資料作成、社内調整に疲弊しているなら、ぜひこちらのnoteも覗いてみてください。

AIには絶対に代行できない「予算編成という名のチキンレース」

FP&A(経営企画・管理会計)の現場は、ロジックだけで動いているわけではありません。その最たるものが「予算編成」です。

管理部門は目標達成のために数値を引き上げたい。事業部門はリスクを考慮してコンサバ(保守的)にしておきたい。ここを調整するのは、お互いの意思をぶつけ合い、「そこまで言うなら仕方ないな」とどちらかが折れるまで粘る、泥臭いチキンレースです。

なぜそんなチキンレースになるのか?それは、お互いに「会社や事業を良くしたい」という熱い思いがあるからです。観点は違えど、どちらも会社のための動きだからこそ、絶対に譲れない線がある。

相手との関係性、思いの強さ、そして社内政治。こうした人間ならではのドロドロした要素が絡み合う領域は、どれだけAIが進化しても置き換えることはできないと思っています。AIにできるのは、そのチキンレースで使う「武器(データと論理)」を研ぐサポートだけなのです。

AIに「名前」をつけたら、回答が変わった(気がした)話

では、どうすればAIを「使えない部下」ではなく、強力なサポート役へと引き上げられるのでしょうか。

私の転機は、とても単純なことでした。最初は「当社は〇〇という状況に置かれており…」と、外部のコンサルタントに依頼するような、かしこまったプロンプトを書いていたんです。でも、それがだんだん面倒になってしまいました。

ふと、「社内の同僚に話しかける時は面倒に感じないな」と気づき、試しに「うちの会社、今こういう状況でさ」「これ、〇〇してほしいんだよね!」と、気楽な口調で投げてみたんです。

すると、AIもそれに合わせて「!」マークを使って返してきたりして、一気に気楽になりました。

気楽になると、「あなたは」と呼ぶのも面倒になり、「君のことは〇〇くんって呼ぶね」と名前をつけてみたんです。

そこからは不思議なもので、名前で呼びかけ、モヤモヤした悩みをそのまま相談するようになると、AIは少し前の会話も覚えていてくれて、私の言葉のレベルに合わせて的確なアドバイスをくれるようになりました。

名前をつけた瞬間に、AIの回答が(単なる事実の羅列から、血の通った助言へと)変わった気がしたのです。

若い人たちがAIに名前をつけて可愛がっている気持ちが、40過ぎのおじさんにもようやく分かりました(笑)。AIは、長く触れてクセを知ることで、だんだん「何でも知っている友達」になり、やがて「相棒」へと変わっていくのだと思います。

「で、あなたはどう思うの?」若手実務家に伝えたいこと

最近、若手の社員が「こうだと思います。だってAIがこう言っているので」と報告してくることがあります。そんな時、私は少し意地悪かもしれませんが、笑顔でこう問いかけます。

「で、あなた自身はどう思うの?それはなぜ?」
「AIの答えをそのまま持ってくるだけなら、君の存在意義ってなくない?(笑) 私、AIにお給料払ってるみたいなもんじゃん」

少しキツイ言い方かもしれませんが、AIに「答え」を出してもらえると思ってはいけないんです。AIが出した情報をベースに、「こういう背景があるから、私はこう考える」と自分の芯を持つこと。それが私たちの付加価値です。

それを繰り返すうちに、若手も「AIの情報を参考に、自分なりに深く考えた結果」を持ってくるようになります。

私の若い頃とはツールが違いますが、仕事での成果の出し方、付加価値の出し方の本質は、今も昔も変わりません。

まとめ:AIを相棒にして、次のステージへ

もしあなたが「AI時代に淘汰されるのでは」と不安に思っているなら、まずはAIへの接し方を変えてみませんか?

当ブログには、私がこれまで経験してきたFP&Aの実務ノウハウを残しています。以下の記事を書いた頃の私は、まだAIという相棒を持っていませんでした。今なら、これらの知見にAIの分析力を掛け合わせることで、さらに高い付加価値を生み出せると確信しています。

そして、私が具体的にどのような失敗を経て、プロンプトをVer.1.0から5.0へと進化させ、AIを「相棒」へと育て上げたのか。その泥臭い実録ドキュメンタリーは、noteで公開しています。21世紀の「電卓オジサン」になりたくない方は、ぜひ覗いてみてください。

▼ がありっくの「AI共生」ドキュメンタリーを読む

※noteにて期間限定のSNS割引キャンペーンを実施中です。