FP&Aの「中身」を徹底解剖。経理とは違うExcelの流儀と、1円を追わない合理性の正体

こんにちは、がありっくです。

日々の実務、お疲れ様です。

「FP&A(Financial Planning & Analysis)って、結局のところ経理や経営企画と何が違うの?」

最近、日本でも耳にすることが増えたFP&Aという職種。一見すると、会議室で綺麗なグラフを作っているスマートな仕事に見えるかもしれません。しかし、その実態は驚くほど泥臭く、そしてエキサイティングなものです。

今回は、私が現場で経験してきた「FP&Aのリアル」を、他部署との違いや、思わず膝を打つ「あるある」を交えてお伝えします。

※この記事は多少でもFP&Aに近い領域や業務を経験されたことがある方向けです。そもそもFP&Aとは、等の一般的な話は下記もご参照ください。

FP&A(経営企画)の正体とは?「CFOの右腕」として事業を支える泥臭いリアルと、やりがい

1. 経理・財務・IR・経営企画との「決定的」な違い

社内で数字を扱う部署は多いですが、FP&Aの立ち位置は独特です。一言で言えば、「コンパスを持って現場を歩く伴走者」です。

  • 経理:「過去」を正確に記録する守護神。1円のズレも許さない正確性が命。
  • FP&A:「未来」を予測し、意思決定を促す軍師。1円のズレより「1億円の増減理由」を重視する。
  • IR:「外(投資家)」への見せ方を磨くスピーカー。
  • 経営企画:「超未来」の地図を描く設計士。

面白いエピソードがあります。たとえば「100.8」という実績数字の扱い。

  • IR資料:投資家への報告として「小数点以下切り捨て」を行い、「100」と表記。
  • FP&A資料:より予測精度を高めるため「四捨五入」を行い、「101」と表記。

この「1」の違いに気づいた時、各部署が重視する目的の違いを実感しました。ただ、これには後日談があって、個別の数字ではたった0.8の差でも、それが100ライン集まれば合計で「80」もの巨大なズレになります。経営会議で「なぜIRの数字と合わないんだ!」と突っ込まれて冷や汗をかく……。そんな経験を経て、FP&Aは端数の扱い一つにも哲学を持つようになるのです。

体系的に「役割」を学びたい方へ
実務の全体像を掴むには、石橋善一郎氏の『経理・財務・経営企画部門のためのFP&A入門』が最適です。私も数年前に読了しましたが、今でも「立ち位置」に迷った時に見返すバイブルのような一冊です。

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2. FP&Aのアイデンティティ:過去の正確性より「未来の鮮度」を追求する

経理は1円を守る守護神ですが、FP&Aはぶっちゃけ、1円の差はあまり気にしません。小数点以下の端数に固執して意思決定が遅れることの方が、FP&Aとしては「負け」だからです。私たちが守るべきは「帳簿の整合性」ではなく、「経営判断のスピードと精度」。経理が過去の会計帳簿を閉じることに美学を見出すなら、FP&Aは開かれた未来の可能性を最大化することに興奮する。この時間軸の転換こそが、FP&Aとしての第一歩です。

もし、管理会計の概念で壁にぶつかっているなら、今田俊輔氏、神谷了氏の『図解いちばんやさしく丁寧に書いた管理会計の本』がおすすめ。FP&Aが最初にぶち当たる「管理会計の壁」を、驚くほど分かりやすく噛み砕いてくれています。

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3. 職人芸が光る「Excel」へのこだわりと苦悩

FP&Aの武器といえば、やはりExcel。ここには並々ならぬこだわりがあります。

  • ロジックの透明性: 誰が見ても計算式がわかるよう、ベタ打ちの数字と数式は徹底的に色分け。イレギュラーな数式は、パレットが変わっても目立つ「明るい黄色」でハイライトします。ハードコード(直打ちの数字)は青、数式は黒といった使い分けも鉄則です。
  • 三段構成のファイル: 「ローデータ」→「集約」→「最終アウトプット」とファイルを分け、構造化。
  • ショートカットの呪い: Ctrl + [(参照元ジャンプ)が指に染み付いているため、Googleスプレッドシートを使うとストレスで悶絶します。

私のExcel術は我流ですが、その後に読んで「これこそが正解だ」と確信したのが慎泰俊氏の『外資系金融のExcel作成術』です。財務モデルの組み方から見せ方まで、説得力のあるExcelを作りたいなら必携です。

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このExcel設計、実は語り出すと止まりません。かつて組織内で「Excel改善研修」を実施したほどですが、「数字ベタ打ちはトラップ」という思想を徹底するだけで、分析の質は劇的に変わります。このあたりの具体的な設計術は、また別の記事でじっくり公開する予定です。

4. FP&Aの真骨頂:「前提条件(Assumptions)」の管理こそが仕事

FP&Aの仕事は、単に数式を組むだけではありません。それ以上に重要なのは、その根拠となる「前提条件(単価、為替、成長率など)」を、事業部とどれだけコンセンサスを取れているかです。数字が計画とズレた時、「どの前提が狂ったのか」を即答できる準備をしているのがプロ。予実分析の精度は、この前提条件の「握り方」に大きく左右されるのです。

5. 究極の「自称・不要不急」が企業価値を最大化する

ぶっちゃけて言えば、FP&Aという職種は、1円も売上を生みません。極論、FP&Aがいなくても決算は締まるし、会社は回ります。しかし、「企業価値を最大化する」という目的においては、絶対に欠かせない役割だと確信しています。

暗闇の中でどこに進むべきか迷っている経営陣に灯りを灯し、現場の努力を「利益」という形に結びつける。義務ではないからこそ、実力でその存在意義を証明し続けなければならない。このヒリヒリするような立ち位置こそが、FP&Aという仕事の醍醐味なんです。

経営と現場の板挟みになりながら、数字の裏にある人間ドラマを読み解く覚悟はありますか?その先にある「自分のシミュレーションが経営を動かす感覚」は、何ものにも代えがたい快感ですよ。


FP&Aとしてのキャリアを具体的にイメージできたら、次は「市場での自分の立ち位置」を確認してみましょう。実は非公開求人も多い職種。専門性の高いエージェントに相談することで、自分が今磨くべきスキルがより明確になります。私も情報収集の際、こうした特化型には助けられました。

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以上、がありっくでした!